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マンションの買い時はいつ? ①

私にとっての、マンションの買い時っていつ?どのタイミングなのでしょう。 自分にとって今が買い時かどうかは、個人的、社会的な2つのタイミングの掛け合わせで見極める必要があります。 私にとっての買い時=個人的タイミング×社会的タイミング
また、2つのタイミングのうち、より重要なのは個人的タイミングです。マンションを買うあなた自身が購入適齢期に達していなければ、たとえ社会的タイミングが買い時であっても、背伸びしてマンション購入を実行するべきではありません。
そこで、まず、あなたの個人的タイミングが買い時かどうかを計るモノサシについて見ていきましょう。あなたの個人的な買い時タイミング、つまり購入適齢期に達しているかどうかを計るモノサシは、4つあります。
モノサシ1 年収500万円に達したか?
年収400万円足らずでは、マンション購入には少しバーが高いということになります。住宅ローンを安定的に返済していくためには、500万円がひとつの目安といえるでしょう。
たとえば、広さ40平米前後、間取り1LDKくらい、都心からの乗車時間20分程度の立地のマンションを買うとします。現在販売中のマンションの中から、上記の条件で探してみると、下記の物件がありました。 沿線・駅:半蔵門線清澄白河駅徒歩6分 価格:3,020万円 間取り・広さ:1LDK/40.1 平米 このマンションを、住宅ローン・フラット35を利用して35年返済で3,000万円を借り入れ、20万円を自己資金で買うと、毎月返済額は11.2万円となります。この返済金額と毎月支払う管理費・修繕積立金約1.5万円の合計額が、月々の収入に占める割合を30%程度におさえるとしたら、月収42.3万円、年収にすると約500万円は必要ということになります。30パーセントという住居費比率は、経済的に無理なく暮らすうえでのひとつの目安です。 ちなみに、正規雇用のサラリーマン35歳前後の平均年収は、ほぼ500万円です。35歳、年収500万円以上という方が、一般的には購入適齢期といえるでしょう。 では次に、モノサシ2「貯金が300万円程度たまっているか?」、モノサシ3「リストラに負けないスキル・経験があるか?」をお話します。
モノサシ2 貯金が300万円程度たまっているか?
フラット35のように物件価格の100%を融資するローンを利用すれば、頭金は必要ありませんが、マンション購入にあたっては様々な費用が発生します。ここでは詳細はご説明しませんが、だいたい新築の場合ですと、物件価格の5%程度のお金が別途必要になります。3,000万円のマンションを買えば150万円程度の費用が発生するわけです。
中古マンションの場合は、これに仲介手数料の物件価格の3%+6万円(上限)が必要になり、3,000万円の中古マンションであれば、さらに96万円を不動産会社に仲介手数料として支払うことになります。 また、この際、素敵なインテリアも一式取り揃えたいというのであれば、50万円程度の出費は覚悟する必要があります。こうした初期費用を賄えるだけの貯金が200万円~300万円は必要なのです。 年代別の平均貯蓄額は、20歳代171万円、30歳代455万円、40歳代812万円(2006年/家計の金融資産に関する調査)です。貯金額の面からは、一般的には200万円~300万円を突破する、30歳代以降の方が購入適齢期といえるでしょう。
モノサシ3 リストラに負けないスキル・経験があるか?
20代から30代前半までは、がむしゃらに仕事をしてスキルや経験を積み、この分野では負けない!という自信が持てる専門分野を身につけることが大切です。確固たるキャリアの形成がないと、リストラされても転職の道が開けず、失業、そしてローン返済ができなくなるという、最悪の事態が生じることも、このご時世ですから十分考えられることです。
また、リストラされなくても、仕事に自信がもてないと、いつどうなるか分らないという不安から守りの姿勢にはいってしまい、挑戦的な仕事より手堅い仕事をつい選んでしまいがちです。その結果仕事人としての能力が高まらず、キャリアアップや昇給といった道が閉ざされ、自分の人生が尻つぼみになってしまうというのでは、心細くてマンション購入どころではないでしょう。仕事に自信がついて初めて、マンション購入は現実のものとなるのです。 ところで、転職市場ですが、特に女性は、キャリアチェンジ転職は30歳、遅くとも35歳までは有利ですが、それを超えると難しいというのが現状です。一方、キャリアアップ転職は能力さえあれば40歳代以降でも挑戦できます。 こうした面からも35歳くらいまでは、しっかりキャリアを積んで、自分に自信がもてたところでマンション購入の行動を起こすというのが、賢明です。仕事への自信という点からは、35歳前後が購入適齢期といえるでしょう。 次のページでは、最後のモノサシ4「自分のライフスタイルが確立しているか?」をお話します
モノサシ4 自分のライフスタイルが確立しているか?
自分の暮らしぶりにあった住まいを選ぶのが、マイホームの鉄則です。したがって自分の暮らしぶり、すなわちライフスタイルがきちんと確立されていないと、適切なマンション選びはできません。
20代は、憧れや流行に影響され、こんな暮らしあんな暮らしと色々なことを試してみるものですが、そうしたことを通して自分なりの暮らしに徐々に落ち着いていくプロセスを踏むことはとても大事です。都心の緊張感は高いけれど最先端の暮らしか、下町の気楽で庶民的な暮らしか、おしゃれで気のきいたお店もあるし自然も残る準郊外の暮らしかなどなど、自分にあった暮らしぶりが決まらないとマンションは選べません。 また、都心の暮らしに適したマンションを選んでおきながら、ちょっと疲れたから準郊外の暮らしに変えたいと思っても、一度マンションを買ってしまうと、賃貸とは異なり、そう簡単に住み替えはできません。ある程度、私にあったライフスタイルはこれ!と決まらないと、買った後に後悔することもでてくるでしょう。私は30代の前半に本来都心志向のライフスタイルであることに自覚的でなかったため、郊外のファミリー向け大規模マンションを買ったあと、ここには住めない!と、数か月で引っ越すという大失敗をした経験があります。 こうしたことからも、仕事に慣れ、私生活にも少しゆとりが出てくる30代に入ってから、ようやく自分のライフスタイルは決まってくるのではないかと考えます。
マンション評価ナビ代表 大久保が考える マンション購入適齢期は、35歳
さて、これまでご説明してきた個人的タイミングを計るモノサシで、ご自分のことをチェックしてみた結果はいかがでしょうか?私は、1~4のモノサシがクリアできるのは、もちろん個人差はありますが、一般的には35歳くらいがひとつの目安ではないか、と思います。
まだ購入適齢期に達していない、という方は、勉強のためにモデルルームを見たりするのは良いことだとは思いますが、次回ご説明する社会的タイミングがたまたま良いからという理由で背伸びして購入するのはお勧めしません。住まいを持つ目的は、あくまでも自分の生活の安定的な基盤をつくることですから。 適齢期を過ぎている方で、定年までにローン返済をしたいと考えている方は、社会的タイミングをはかりつつ、早めの購入が人生設計上は安定的です。また、これから子どもの教育費がかさむということでしたら、住宅ローンの返済により、一時的に家計が赤字になる事態も想定されます。そのような状況のなかでマイホームを持つことは、精神的に負担が大きいというのであれば、思い切って子どもが巣立つときに夫婦二人用の住宅を検討するという選択肢もあると思います。 個人的タイミングから計る4つのモノサシをご説明しましたが、次回は、社会的タイミングを計る3つのモノサシをお話します。お楽しみに!

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