- 2008年5月 9日 10:05
- 印象に残った街
そしてもうひとつマンション評価事務局が行っているのが、地元不動産業者さんへのヒアリングです。
いくつかの街へのヒアリングを続けていると、数ヶ月前の賃料や中古マンションの相場変動や、物件量の大小、シングル向きの1LDKのほうが貸しやすい街、逆に多少高くても2LDKのほうが貸しやすいところ、それ以上のファミリータイプの3LDK以上でなければ駄目なところなど、さまざまな街の状況が見えてきます。
おもしろいのは、街によって不動産業者さんの対応が全く違うこと。特に山手線環内ではなく、その周辺の街で特徴的な表情が見えてきます。
例えば、住みたい街でいつも上位にランクされている中央線沿線のある街の不動産業者さんは、様ざまな質問にもよどむことなく、的確な情報を教えてくれました。物件量も多く、かなり活発な取引が行われているようで、活気のある街の雰囲気が電話からも伝わってくるようでした。
一方東京の北部に位置するメトロ線のある駅の不動産業者さんは、何件かにかけてみたのですが、どこも煮え切らない様子。物件量も少ないらしく、非常に警戒心をもたれたケースもありました。「この街には何かあるのではないか」と余計な想像までしてしまうほどで、それだけでもマイナスのイメージを持ってしまうのにと、残念な気持ちになりました。
その逆の印象を持った街もあります。西に延びる私鉄沿線の静かな街の不動産業者さんは、40年以上その土地を見続けた方で、バブルの頃やその後の街の状況をまるで語り部のように教えてくださいました。「物件量も多くなく、活気のある商店街があるわけでもない街だけれど、静かな緑の環境を好む人には向いていますよ」というアドバイスは、街を愛し、見守り続けている方がいる土地だという安心感を感じさせました。
皆さんもモデルルームを見た後、地元の不動産屋さんを2,3箇所訪れて、その土地の話を聞いてみてください。
パンフレットや見た印象だけではわからないその街の顔が浮かび上がると思います。
特に、豊富な情報が集まりやすいチェーン展開をしている不動産業者と、地元密着型の不動産業者の2種類を選ぶと、多面的なお話が聞けると思います。
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