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永山団地の変遷からマンションの価値を問う

多摩ニュータウン最古の団地は40年前に建てられた永山団地です。

先日その団地を見学する機会がありました。

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当時、この団地は3000戸を一挙に貸し出したために、同じような年齢、同じような家族構成の方々が移り住んだ結果、住民の高齢化率がいまや多摩ニュータウン1となってしまいました。

団地周辺にある近隣センターというショッピング施設は、当時は買い物客でにぎわっていたものの、現在は、シャッターの下りた店舗が多く、そのなかにポツリポツリ高齢者向けデイサービスなどの施設が営業されていました。地方都市の市街地にある商店街と同じ運命です。

こうしたことから、なかなか若い新住民が流入しないのが、大家さんであるUR都市機構の目下の課題だそうです。

 

e8bf91e99aa3e382bbe383b3e382bfe383bc.jpg近隣センター

反面、築40年の団地は、躯体そのものは十分に使用できることから、入居時4万4000円の家賃だった5階・3DKの部屋が、現在2DKにリフォームされて8万円で貸し出されています。両面採光の間取りや、窓枠、風通しのために設けられた欄間など、今やアンティーク化したパーツがあちこちに見られ、希少性の高さが感じられます。

住み手が自由にリフォームすることが許されれば、若いシングル、カップルの団地マニアにとっては、魅力的な住空間になりそうです

また、40年という歴史が育んだ近隣公園や敷地内の豊かな樹木の緑はまばゆい限りで、広大で美しい森の中に住んでいるような雰囲気が味わえる、素晴らしい住環境が形成されていました。

 

e6b0b8e5b1b1e59ba3e59cb0e591a8e8bebae381aee585ace59c92.jpg永山団地周辺の公園

永山団地の変遷をみることで、長期的に居住価値の高い住まいを確保するための必須条件は、拠点性の高さ、つまり、長期的に地域力が維持できる立地かどうかを見極めることが、鍵となるように思いました。

通勤や仕事に便利か、便利で楽しい暮らしができるか(商業・生活施設の種類とバランスが良い)将来衰退しない街か、発展する街か(周囲に就業機能が集積しており、昼夜間人口が適度にある、居住者の年齢構成のバランスが良い)という点を重視した立地選びが重要だと思います。

また、建物は時代の変化に合わせてリフォーム・リノベーションができる丈夫で柔軟性のある躯体が望ましいでしょう。

マンション評価ナビでは、拠点性の高さを第一の評価基準としています。また、居住性については、丈夫で長持ちするか、リフォームがしやすいかを評価基準に盛り込んでいます。こうした点が長期的に居住性の高いマンションであり続けることの核となると考えているからです。

長期的に居住性の高いマンションを是非、マンション評価ナビで確認してみてください。

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