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不動産会社の儲けの仕組み6 販売の舞台裏③

売れ残ってしまった時の販売対策
売れ残ってしまったら、誰かが買ってくれるのをじっと待っているわければありません。あれやこれやと、様々な手法を使って、魅力的な物件に見せていきます。 売れ残ってしまった場合、不動産会社は、売れ残りの原因を分析します。分析は物件周辺の競合物件の状況、市況、景況などをもとに、自社の物件のどこに売れない理由が隠されているのかを解明していくのです。
たとえば、周辺での物件販売が多いと、慌てて決めなくてもいいだろう、良く見較べて条件を比較して、となります。価格下落傾向であれば、先安感がるためもっと下がるのでは?と買い手の決断を遅らせます。 競争の激化は間取り・設備・仕様のレベルアップをもたらしますが、そのときに、見劣りのする物件を販売していれば、当然他の物件と比較され、よほど価格が安いか広いかしない限り、契約数の確保は難しくなります。また、分譲価格を抑えるために、圧縮間取りを販売し、狭いもので我慢しろ、では買い手の購入意欲は減退してしまいます。 このように、様々な買わない要因を洗い出し、契約に結び付けるための顧客獲得をめざし、販売事務所への集客動員数を増やす手法がとられます。 次に、動員量を増やす方法として代表的なものをご紹介します。
動員量を増やす=買いやすくする方法
動員量を増やす方法として、代表的なものをご紹介しましょう。まず、一旦、広告を止め、販売を2~3か月にわたり休止します。その上で下記の方法をとります。
・価格引き下げを断行し、広告を再投下する
話題性があるので動員には成功するが、下げ方が不十分だと成約率が売り手が期待したほどには高まらないこともあるので、やる以上は2割、場合によっては3割値下げなど大胆にやる必要があります。また、既契約者にも返金手続きが必要になります。その分、利益は薄くなってしまいます。リーマンショック以降の年度末に在庫を処分するときにこうした値引きが話題になりました。年度末は値引きが一番多い時期です
・総額5000万円キャンペーンなどの実施
景品として1等300万円の購入資金プレゼント、2等同100万円とか、東京ディズニーランド1泊2日ご招待など、形を変えた値引きも良く使われる方法です。
・家具付きモデルルーム販売、モデルルームの格安販売
本体価格も同時に下げるなどして、お得感を打ちだし、買い手をその気にさせる。ただし、本体価格が高いとあまり効果はありません。
・無利息ローンによる買いやすさを打ち出す広告を実施
所得水準の低い来場者の動員には成功するが、成約率はあまり伸びない。そこで、値引き幅がエスカレートする危険性が売り手側には高くなります。ただし、買い手としては、このような値引きや、金額換算すると決して安くない景品が当たる懸賞などが行われている売れ残りマンションの販売作戦に惑わされてはいけません。あくまでも自分の条件に合った物件や住戸を選ぶようにしましょう。そして選んだ物件がたまたま、値引き等の動員策を実施していたのなら、お得!とその時は喜びましょう。
以上、マンション販売の主な舞台裏をご紹介しました。これを読まれた方は、販売のプロセズごとに、営業マンがどのようなアプローチをしてくるのかが、先読みできるようになります。先が読めるとその分、精神的な余裕が出てきますので、煽られたり、焦ったりせず冷静に、購入の判断ができるようになるはずです。これで、あなたは更に賢い消費者へと成長できたのではないでしょうか。

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