- 2014年1月19日 05:13
- マンション選びの新基準 | こぼれ話
私の知人が最近8階建ての新築マンションを買って引っ越しました。知人が住んでいるのは4階です。最先端の技術を駆使したグレードの高いマンションなので、さぞや快適な暮らしで大満足と思いきや「上階で子供が走りまわる音やモノを床に落とす音が気になって居心地が悪い!」とのこと。二重床なのになぜ騒音に悩むことになったのでしょうか。
二重床でも音に悩まされる原因は3つ
最近の新築マンションのスラブ厚は220㎜と厚くなりました。加えて二重床、なのに何故、上階で子供がドスン、ドスンと飛んだり跳ねたり、走ったりする音やスプーンなどのモノを床に落とす音が聞こえてくるのでしょうか。
その原因は3つあります。
1つめは住宅の気密性が高まって室内が静かになった半面、より音に敏感になったこと。
2つめは、床とコンクリートの躯体の間、つまり床下の空気が密閉されて抜けないために、人の歩行のように重くて柔らかい物体による衝撃音が、密閉された空気によって太鼓のように響き、下の階に伝わった
3つめは、スプーンなどの小さなモノを床に落とした音が壁際の幅木や際根太を介して床下のコンクリートの躯体に伝わり、それが更に下の階に伝わった。
■二重床
床材と壁の間に隙間をもうけ、音を伝わりにくくする
こうした音の問題への対策は次のとおりです。
1、 コンクリートの躯体のスラブを厚くする。(ただし、知人のマンションは220㎜と厚く、これ以上更に厚くするのは超高額マンションくらいでしょう。)
2、 床材の表面をフローリングではなくカーペットや畳といった柔らかい素材にすることで、スプーンなどの小物を落とした時の音を伝わりにくくする
3、 二重床を採用する場合は、床材と壁の間に3㎜程度の隙間を設けて、下階に伝わる人の歩行などの音が伝わりにくくする。
マンション生活で一番多いのが音のトラブル。新築マンションのパンフレットには「スラブ厚220㎜、二重床、二重天井」で遮音性の高さをアピールするものが多いのですが、今回のように意外な落とし穴もあるのです。より細心のチェックで音の問題をクリアしましょう。
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