規制されるワンルームマンション、でもシングルには根強いニーズが

2007.12.7 at 02:12 pm by

マンション評価ナビが調査対象エリアとしている都心部では、2004年にワンルームマンションの増加率が激減しました。
これはワンルームマンションに対する各都道府県の規制が厳しくなったためですが、2007年の現在、23区の全てが何らかの形で、ワンルームマンション規制を行うにいたっています。

その最大の理由は、ワンルームが増えすぎて自治体の人口構成にアンバランスが生じることです。

ファミリー世帯の比率が低下しすぎると、自治体運営に支障が生じます。しかも住宅は一度建設されると長期に存在し、地域の人口構成を固定化してしまうのです。こうした状況に陥らないためにという理由で規制がかけられるわけです。

なかでも、東京都で最も狭小住宅の比率が高い豊島区は一戸の広さが29m2未満の住戸を9戸以上つくる建築主に一戸当たり50万円を課す「ワンルームマンション税」を導入しています。

反面、規制とは裏腹に、都心の地価上昇をうけ、販売価格を少しでも低く抑えるために、不動産各社はワンルーム~2LDKのコンパクトマンションの供給を増やす傾向にあります。また、シングルに人気の都心エリアではワンルームマンションには根強い需要があります。

こうしたマンション市場における需給動向と、自治体が規制するワンルーム(20m2以上40m2未満の住戸)の定義を考え合わせると、この先、20m2・30m2のワンルームマンションは減少し、40m2台のちょっと広めのワンルーム、1LDKの供給は増える傾向にあることが予想されます。
因みに、マンション評価ナビがシングル向けとして調査する住戸の広さの目安は40m2±10%です。これだけの広さが確保されていれば、快適な居住性が確保できるとの考えからです。

ところで、ゴミ捨てマナーの不徹底や得体の知れない人が住んでいることの不安から、ワンルームマンションが地域社会から迷惑施設として捉えられている現実は、いかがなものでしょうか。

迷惑だから排除ではなく、管理指導で対処すべきものでは?何故ってシングルもファミリーも共に住むのが都市のあり方。そんな理由でシングルが排除されては住むところに困ってしまいます。

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