新築マンションの内覧会でもっとも多く見つかる不具合が、各所のビスの打ち忘れ。
例えば、サッシ縦枠や上枠、下枠はたくさんのビスにより取付けられているため、頻繁にビスの打ち忘れが見られます。
(サッシ縦枠のビスの打ち忘れ)
ちなみに、コンセントやカーテンレール、タオル掛けといった固定物のほとんどはビスで取付けられていますから、その固定状態を確認するときは、ただ固定物を動かして確認するだけでなく、固定物が適切な本数のビスでしっかり固定されているかどうかも同時に確認することが大切です。
(このように、サッシ枠はたくさんのビスにより取付けられています)
次にビスの打ち忘れがよく見られる個所は扉の丁番のビスの打ち忘れ。
(洋室入口扉の丁番ビスの打ち忘れ)
(こちらはクローゼットの扉の丁番のビスの打ち忘れ)
(画像は、扉側にビスが一本も取付けられていないので、まったく意味がありません)
(こちらは玄関ドアの丁番のビスの打ち忘れ)
画像のように、扉には必ずといっていいほど何枚かの丁番が取り付けられていますので、サッシのビス同様、一本一本丁寧に確認していくのがポイントです。
次は、比較的ビスの打ち忘れが多い、クローゼット内のハンガーパイプ根本部分のビスの打ち忘れ。
(本来は4本のビスで固定しなくてはならないハンガーパイプの固定金物ですが、画像ではビスが一本しか打たれていないことが分かります。これでは、たくさんの洋服を掛けるとハンガーパイプが落っこちてしまう可能性があります。)
以上のように、固定物の固定状態を確認するには、ただ動かして確認するだけでなく、固定物を固定させるためのビスに打ち忘れがないかどうかも合わせて確認してみましょう。
三上隆太郎(みかみ りゅうたろう)
住宅営業として新築住宅販売に携わった後、家業の建設会社にて施工経験を積み、 (株)さくら事務所参画。
熱意あるアドバイスが好評をよぶコンサルタント。不動産・建物調査のマルチプレーヤー。
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