６つのカテゴリーをバランスよく検討

新築マンションや中古マンションの購入を検討する際は 

立地や価格、面積など、人によりマンション選びの優先順位は異なりますが 

建物の「性能」ばかり気にしすぎると 

住宅ローンといった「資金計画」で失敗してしまったり 

価格ばかりにとらわれてしまうと、契約といった「取引」で失敗してしまったり 

立地や利便性といった「周辺環境」にだけ重点を置いてしまうと 

不動産のマクロの市況も分からないまま「高値買い」してしまったりと 

結果的にはとてもバランスの悪い買いものとなってしまうケースが見受けられます。 

そこで、マンションを購入しようとするときには 

さまざまなカテゴリーにおいてバランスを欠いた部分がないかどうか 

各カテゴリーごとに問題をひとつひとつ解消しておく必要があります。 

なお、マンション選びに重要なカテゴリーを分類するとおおきくは６つ。 

一つめは、駅からの距離や日常生活に必要な買い物、学校、病院といった 

施設の状況だけでなく、日当たりや防犯まで含めた幅広い意味での「周辺立地環境」。 

毎日の通勤通学や買い物に不便があったり 

盗難の被害や災害に遭遇することはなるべく避けたいからですね。 

二つめは、その土地上に建つ建物の「性能」や 

痛み具合といった建物の「コンディション」の見極め。 

例えば、夏に暑かったり冬に寒かったりしたらとても快適な生活は送れないからです。 

また、カンタンにリフォームを行なうことができなかったり 

雨漏りが頻繁に発生したりしているようでは 

永く住み続けることができなかったりお金がたくさん掛かることになってしまうからです。 

三つめは、売主が宅地建物取引業者（プロ）か個人かによって 

その内容に大きな違いが出てくる契約内容といった不動産の「取引」 

例えば、住んだ後になって建物の不具合を発見しても 

その不具合を売主に請求できない場合や、すでに建物に不具合が生じていたとしても 

現状のありのままの姿で行なわれる取引も 

中古マンションでは頻繁に行なわれているため 

今、建物のどこがどれぐらい傷んでいて 

その修繕に幾らぐらいの費用が掛かるか知っておかないと 

住んだあとになってたくさんの修繕費用が必要になってしまう可能性もあるからです。 

四つめは、マンションの清掃や植栽の手入れといった日常の管理や 

マンションを長期的な視点で考える建物の維持管理まで含めた 

いわゆる「マンションの管理」。 

マンションのトラブルになりやすいペットの飼育にはどのようなルールがあるのか 

また、ご近所へ迷惑を掛けたり掛けなくてすむようなルールがあるのかないのか 

さらに、新築時に計画された長期修繕計画や 

長期修繕積立金の額に無理がないのかどうか 

適切な時期に適切な修繕工事を行なうだけの 

積立金がきちんと積み立てることができるか 

あるいは積み立てられているかどうかなど 

むしろ、マンションに住んだあとに影響を与える 

「管理」がしっかりしているかどうかを知っておく必要があるからですね。 

五つめは、少子高齢化やすでに「家余り」となっている現状にもかかわらず 

あいかわらず新築マンションが造り続けられていることや 

一部の不動産を除き、全体的に土地価格が下落傾向にある現在の状況から 

将来、何かの事情でマンションを手放さなくてはならなくなったときには 

ある程度持ち出し覚悟で処分しなくてはならないことも予想されるため 

現在から未来に向けた「マクロの不動産市況」を見据えたうえで 

今、本当にマンションを購入すべきかどうか考えておく必要があるでしょう。 

そして、最後の六つめは毎月の支払いに大きな影響を与える住宅ローンや 

住み続ける以上、生涯負担することになる毎月の管理費や 

修繕積立金まで含めた「資金計画」。 

家族仲良く生活しているマンションを、毎月の支払いが困難になってしまったことから 

仕方なく手放すようなことは避けなくてはならないからです。 

このように、新築中古に限らず、マンションを購入しようとするときには 

どのカテゴリーもバランスよく検討しませんと、必ずどこかにシワよせがくるものです。 

マンション選びは、あなたが気になる点ばかりに集中しがち。 

あなたの優先順位を整理したうえで、どのカテゴリーもバランスよく検討して下さい。

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