モデルルームのちょっとひねくれた見方

2007.12.14 at 11:12 am by

モデルルームには大きく分けて2タイプあります。

1 建物の竣工後または竣工間際に、実際の建物の中に作られるモデルルーム

モデルルーム以外に共用部分をじかに見ることができること、実際に検討する部屋からの景色や音が確認できること、実際の部屋の寸法を細かく確認できることなど、安心感があります。

欠点は、既に完成しているので内装の色やプランバリエーションが選べない点です。日当たりや騒音も含め、昼と夜両方行ってみることをお勧めします。夜間には昼間気にならなかった思わぬ音が聞こえる場合もあります。平日と休日共に行けば、さらに安心です。

2 マンションギャラリーとかパビリオンと呼ばれる販売センター

大部分のモデルルームは広い住戸の間取りで作られています。さらに例えば3LDKを2LDKに間取り変更するなど、室内がより広く見える工夫もされています。大きいものから小さいものまで、さまざまな専有面積の住戸が混在するマンションでは、本ナビ対象住戸である1LDK、2LDKのモデルルームは作られていないことが多いようです。図面と見比べ、何が共通で何が異なる部分なのかを意識して見るしかありません。

また、オプション仕様の仕上げ設備が多く取り入れられているのが一般的です。プレミアム住戸のモデルルームしかない場合もあります。何が標準仕様で何がオプションなのか、よく注意しないと後日トラブルの元になってしまいます。

洒落た家具や備品で飾られ、日常生活につきものの雑物は一切ありません。今自分が住んでいる居間に何が置かれているか考えてみましょう。新聞、読みかけの雑誌、一寸取っておきたいDMなど、実際には雑多なものが置かれているものです。

寝室にはベッドがゆったり置かれています。しかし、モデルルームによっては小さめのベッドを置いている所もあります。クロセットには服が数枚掛かっています。何千万円もするマンションを買う人が、この収納に入るだけの服しか持っていないはずないだろう、と思うことが度たびあります。

一見の豪華さや美しさに惑わされずに、冷静にチェックすること。モデルルームによっては見ない方が良いと思うことさえあります。

3 その他、モデルルームでチェックしたら良いと思う点

最近キッチンのレンジフードは上面が平らになっている機種が多く使われています。きれいなデザインです。しかし、平らな上面は油汚れが溜まる場所。踏み台に乗らないと掃除が出来ない所なので、清潔に保つのが大変です。キッチン収納の扉も表面がザラザラしているエンボス加工されたものもあります。見た目は感じ良いのですが、サッと一拭きでは汚れがとりづらい場合もあります。掃除のしやすさの視点から見るのも一つの手かと思います。

収納は実際の持ち物、特に大型の物の置き場所を要チェックです。スーツケース、季節外の布団等の置き場所です。掃除機や古新聞の収納場所も当然考える必要があります。

天井の出張りが何なのかも聞いてみてください。梁の出張りでしたら当然移動することは出来ません。排気ダクトであれば多少の移動は可能です。将来、間取り変更を伴うリフォームの時に影響します。

設備ではディスポーザーは後付け出来ませんが、その他の設備は将来お金さえ出せば設置できるものがほとんどです。最新の設備とか、一見便利そうな設備付きだから、といった理由だけでマンションを選ぶのは避けたほうがいいでしょう。

標準仕様のモデルルームで充分、意味のない豪華なモデルルームにお金をかけずに、少しでも販売価格を抑えて欲しいと、私は思います。

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