不動産はこの先まだ値下がりする

2008.10.3 at 10:10 am by
江副浩正氏

江副浩正氏

先日、リクルートの創業者で「不動産は値下がりする!」(中公新書ラクレ)の著者でもある
江副浩正氏の講演会が不動産ジャーナリスト会議主催で開かれました。

江副さんは、この先まだまだ不動産は値下がりすると断言し、その理由をいくつかの観点から述べられました。

まず、本来首都圏のマンション供給は4.5万戸程度が適正といわれているのに、埋め立てや規制緩和により大規模タワーマンションなどが、1昨年までの10年間にわたり毎年8~10万戸も供給されてきた。完全に供給過多である。

加えて、需要サイドの所得は伸びずどちらかといえば消費者物価指数が2%上昇したことの影響から、実質所得は下がり、確実に取得能力は低下している。したがって、今払っている家賃より高い返済額になる販売価格では多くの人にとって、マンションは手の届かないものとなっている。需要がついてこれなければ、供給サイドとしては値下げする以外に打つ手はない。

だが、ここにきてマンション用地は確実に値下がりしているものの、建築費の値上がりにより、売れ筋価格でのマンション供給は難しい状況である。当面マンション市場は縮小することが予想される。
また、長らく続いた低金利だが、この先の金利上昇は避けられないだろう。金利が上昇すれば、マンションの売れ行き不振につながり、さらには値下がり要因となる。
とはいえ、長期的にみればこれだけ赤字国債を発行しているのだから調整インフレで貨幣価値をさげ、赤字削減を図ることで財政の健全化を目論む動きも予想される。インフレになれば、当然だが不動産の価格は上昇するだろう。

そのようなことを考慮すれば無理しないで買える収入の人であれば、なるべく早く良い立地を選んで購入したほうが良いと思う。全体的にどこの不動産も上昇するわけではない。上がるところもあれば、逆に下がるところもある。だからこそ、マンション購入にはその見極めが大切である。
価値の落ちないマンションの条件としては、

  • 地位(じぐらい)の良いところ
  • 交通の便がよいところ
  • 快適な生活ができる諸施設・サービスが整っているところ

など、利便性の高い立地を選別して購入することだと、アドバイスされました。

マンション評価ナビの評価基準でいえば、
1. 拠点性の高さ

  • 仕事や通勤に便利
  • 便利で楽しい暮らしができる
  • 将来さらに発展する街

という評価項目の点数が高いところほど値下がりしにくいといえます。
しっかりチェックしてみてください。

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