完成済みマンション、実は大きなメリットが

2008.5.16 at 10:05 am by

完成済みマンションが増えています。

本来であれば、完成までにあらかたの住戸を売り切ってしまいたいというのが、不動産会社の本音でしょう。ところが、昨年来の価格上昇により、マンション購入検討者が様子見状態にはいり、売れ行きが鈍った結果、在庫が積みあがったというのが現状です。

そんな状況ではあっても、シングル、カップルのなかには、転勤、結婚、出産などの暮らしの変化により、新たな住まいを検討しなければならない方々も多くいらっしゃることでしょう。現在の完成済みマンションは、質が悪くて売れ残っているわけではないので、検討に値するマンションに巡り合えるチャンスがないとはいえません。

そこで、完成済みマンションを買うメリットについてお伝えしたいと思います。
最大のメリット実物を見て判断することができる、ということです。

まずは、外観やエントランスなどの共用施設のデザイン。マンションはこの先50年以上、その街に建ちつづけるわけですから、外観デザインは重要なチェックポイントです。
通常は建築確認がおりた直後から販売を開始するため、こうしたものは、パースという想像図でしか確認することはできません。想像図ですから、実物よりは相当誇張して描かれることが多く、実際に建ちあがった後に、見比べてみるとガッカリ!ということも。完成済みであれば、外観デザインが街並と調和しているか、街並のなかでより魅力的に見えるデザインかなど、具体的に確認ができます。

次に、日照・通風・採光です。晩春のこの時期の日の差し具合、風向きから、実際に検討する住戸の具体的なコンディションがつかめます。また、販売担当者に聞けば夏至・冬至の日照時間などが分かりますから、夏涼しくて冬暖かい暮らしができるかどうかまで、確認することができます。
騒音やニオイのチェックも具体的にできます。工場街や幹線道路沿いに建つマンションなど、立地によっては、近隣から騒音やニオイが発生することがあります。これらは階数や向きによっても状況が異なるため、実際の住戸で確認することができるメリットは大きいでしょう。完成済みであれば、平日、休日、日中、夜間と日にち、時間を変えてじっくり観察することができます。
また、隣地・隣棟との間隔が実際につかめることで、プライバシーがどこまで保てるかもはっきりします。青田売りの場合は模型により、「隣棟間隔は25m離れているので圧迫感はありません」などと説明を受けますが、実際に建ってみると、思ったより接近して見えるなんてことが往々にしてあるものです。完成済みなら実際の部屋の窓、バルコニーから向かいのマンションの部屋の中が丸見え(ということはこちらも丸見え)とか、エレベーターから自分の部屋に行くまでの共用廊下が外から丸見え(ということはシングル女性ならストーカーが心配)ということが確認できるわけです。
その他、既購入者・入居者層が分かります。自分と同じような家族構成の人が多ければ、同じ暮らし方をする傾向があるので、管理組合の運営もスムーズでしょうが、自分と同じような住民構成でなければ、少数派ゆえの住みづらさもある、ということが分かります。

以上、ご紹介したチェックポイントは、住み心地の良し悪しを決める住まいの肝となるところです。また、買った後に気に入らなかった場合、自分の力ではどうにも改善しようがない点ばかりです。

肝心のところを見比べて選べる完成済みマンション。後悔しないマンション選びには、メリット大といえるでしょう。

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